ワクチンを打つ代わりに抗体価検査でもいいの?抗体価検査の意味やメリット・デメリット、検査のタイミングを、やさしくわかりやすく解説します。
🐾 はじめに:抗体価検査って聞いたことある?
「うちの子、毎年ワクチン打たなきゃダメなのかな?」
そんな疑問を持ったときに出てくる言葉が、抗体価検査(こうたいかけんさ)です。
ざっくり言えば、
“身体の防御力を数値で見える化する”検査 のこと。
今回は、ワクチンとの関係にフォーカスして、
飼い主さん目線でわかりやすく解説していきます。
🧬 抗体価ってなに?
抗体価とは、血液中にどのくらい抗体(免疫のたんぱく質)があるかを示す数値です。
この抗体は、体が一度出会ったウイルスや細菌に対して
「次に来たときすぐ戦えるように」作られる“記憶の証”でもあります。
つまり抗体価検査は、「その病気にどれだけ備えがあるか」を調べる検査なんです。
ただし、抗体価が高い=絶対に感染しない、というわけではありません。
実際には、感染しても重症化を防ぐ力があるという意味合いに近いです。
📚 抗体価検査でよく調べられる感染症
- 犬:犬ジステンパーウイルス、犬パルボウイルス、犬アデノウイルス(犬伝染性肝炎)
- 猫:猫ヘルペスウイルス、猫カリシウイルス、猫パルボウイルス
💉 抗体価検査のメリット
✅ ワクチンを「必要なときだけ」にできる
抗体価がしっかり保たれている場合は、
追加ワクチンを見送れることもあります。
これにより、体への負担を減らすことができます。
✅ 過剰接種を防げる
毎年決まって打つのではなく、
「今、本当に必要かどうか」をデータで判断できるようになります。
打たない選択を“感覚”ではなく、“数字”でできるのは安心ですね。
✅ 感情面での安心感
「ちゃんと免疫が残っている」ことがわかるだけでも、
飼い主さんの安心材料になります。
⚠️ 抗体価検査のデメリット
💉 採血が必要
血液を少量とる必要があるため、注射が苦手な子には少し負担になることもあります。
ただし、フィラリア検査などで採血するタイミングに一緒に行えば負担を減らせます。
💰 費用がかかる
病院や検査機関によって異なりますが、
数千円〜数万円前後 が一般的です。
検査料金は施設によって違うため、目安として考えましょう。
📄 証明書の扱いに注意
ペットホテルやトリミングサロンなどでは、
「抗体価証明書」よりも「ワクチン接種証明書」を求められる場合があります。
💡利用予定の施設には、事前に確認しておくと安心です。
🕒 どんなときに検査をするの?
抗体価検査は、「ワクチンを打つか迷うとき」に選択肢のひとつになります。
| タイプ | 検査を検討してもいいケース |
|---|---|
| アレルギー体質やシニアの子 | 副反応を避けたいとき |
| 完全室内飼い | 外との接触がほとんどないとき |
| 定期健診やフィラリア検査時 | 採血ついでにできるとき |
🩺 特に犬では、フィラリア検査の採血時に一緒に行えることもあります。
まずは、主治医に「抗体価検査ってできますか?」と聞いてみましょう。
🤔 やったほうがいい?それともまだ早い?
正直、ここには「これが正解!」という答えはありません。
同じ犬種でも、抗体が長く残る子もいれば、早く下がる子もいます。
生活環境や年齢、体質によって最適な選択が変わるからです。
山や川など外で遊ぶ機会が多い子なら、
毎年ワクチンが必要になるかもしれません。一方で、完全室内で他の動物と接触しない高齢の子なら、
抗体価検査で免疫状態を確認する方法もあります。
どちらの場合でも、
最終判断は獣医師の先生と一緒に相談して決めるのがいちばん確実です。
🐾 まとめ:抗体価検査は“知っておくと安心”な選択肢
- 抗体価検査は「今の免疫状態を知るための血液検査」
- 抗体が十分ならワクチンを見送れることもある
- 採血・費用の負担はあるが、安心感や過剰接種の防止につながる
- 検査を受けるかどうかは、生活スタイルや主治医と相談して決めよう
「打つ」「測る」どちらを選んでもOK。
いちばん大切なのは、うちの子に合った方法を知ることです🐶🐱

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